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日々のつぶやきと言うか、愚痴っぽいものから、萌えを駄々流しにしています。
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20分以内に6RTされたら@宇都宮に、東海道が厳かに手の甲に敬愛のキスをするところを描き(書き)ます http://t.co/AV1Yi2Iq 

とのお題に、ありがたくも6RT以上されたので………

左右の立ち位置は、お好きに考えて下さい。






 湘南新宿ラインと、東北縦貫線についての打ち合わせがあるからと、東京駅に呼び出しをされた宇都宮を待ちかまえていたのは、懐かしい色を纏った東海道だった。
「………何、やってんのさ」
「宇都宮?早いな。まだ打ち合わせの時間じゃないだろ」
「そうだけど、この前の用事が早く終わったから移動しておこうと思ってね。誰かみたいに遅刻するより良いじゃない」
「まぁ、そうだな」
 二人の頭に浮かんだのは、今の自分達と同じ色を纏うこの場にいないもう一人の同僚だ。
 何故か彼は、自分のうっかりミスに加えて、車両故障や、安全確認、そして人身事故等で打ち合わせに遅刻する事が多い。
 その度に何かしらのペナルティなりを受けているにも関わらず、改善される気配すらない高崎にただただ呆れるばかりだ。
「それで、ずいぶん懐かしい物を着てるじゃないか。まさか制服全部やっちゃったとかな訳?」
「違うって。高崎じゃあるまいし、制服全滅とか普通あり得ないだろ。10月の式典用に仮縫いだとさ」
「あぁ。140歳になるんだっけ。ごめん、うっかりしてたよ」
「うるせぇよ。お前だって、そんなに変わらないだろ」
「やだなぁ。君と僕じゃ一回り以上も違うじゃない。やっぱり、ボケてきちゃった?」
 しんぱーい☆と、全く心配していない口調で宇都宮が言う。
「140も、130もそう変わらないっつーの」
 ぶつぶつと小さく反論する東海道に、かつての王者の雰囲気は見えない。
 制服の色で印象が変わるのかと思っていたが、そうでもないらしいと、酷く失礼な事を思う宇都宮の前で、東海道が上着のボタンに手をかける。
「もう脱ぐの?」
「一応、サイズ確認だって事だからな。万が一汚しても面倒だろ」
「ふぅん……」
「何だよ。久しぶりの姿に惚れ直したか?」
「まっさか。そもそも、僕が君に惚れているとでも言う訳?」
 ニヤリと笑う東海道にあり得ないと、鼻で笑う宇都宮の前に、東海道が改めて背筋を伸ばして立った。
 かつて彼が身に纏っていたデザインに酷似した礼服で立つ姿は、もうずっと昔に見た姿と何の変りも無い。
 彼が全ての鉄道の頂点にいた頃のような空気に宇都宮の背筋も、自ずと伸びてくる。
 真っ直ぐに交わされた視線に宇都宮が息をのんでいると、東海道の瞳が柔らかく細められた。
「酷いな。私は、貴方をお慕い申し上げているのに……」
 凛と張りのある、だけど囁くような声音でそんな事を言いながら宇都宮の手を取り、東海道はその甲にキスを落とす。
 その余りにも自然で優雅な動きに宇都宮が反応しそびれていると、その手は元の位置に戻され、一気に東海道の纏う雰囲気が砕けた物へと戻った。
「なんてな。久しぶりにやったけど、やっぱり柄じゃないな」
 照れを隠すかのように、素早く身を翻す。
 そのまま隣の部屋に移動しかけたが、何かを思い出して足を止める。
「手の甲のキスは、敬愛だそうだ」
 そう言って、東海道は制服を着替えに出て行ってしまった。
 しばらくしたら、今自分が着ている物と同じ色を纏って戻ってくる。
 それまでに、この赤くなっているであろう頬の赤みをどうにかしようと、節電モードで高めに設定されている冷房の温度を下げた。
「そんなの………知ってるよ。バカ」
 そう言って、宇都宮は東海道が触れた箇所にキスを落とす。
 夏のある午後の出来事だ。
 
 

書き逃げ。ダッシュ!!!

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