「山陽さん…」
とろりとした視線を向けながら東海道が山陽を呼ぶ。
先程まで山陽の隣でビールを飲んで他愛のない話をしていた東海道だったが、急に大人しくなったかと思えば、珍しくずいっと山陽に近寄った。
「どったの。ジュニ…」
山陽に覆い被さるようにして東海道がキスをしてきた。
それも、深いキスを。
反射的に東海道の舌を絡め取った山陽に、負けじと東海道もそれに応えるように舌を動かす。
しばらくまるで情事の最中のような深いキスをしていたが、一応満足したのか、始めた時のように唐突に唇を離した。
「今日、キスの日なんですって。だから、キスです」
悪戯が成功した子供のように笑って東海道は再び山陽にキスをした。
今度は、軽いリップ音をさせる可愛らしいキスを数回。
ビールの味のキスは、山陽をも酔わしていく。
唇だけでは物足りなくなってきたのか、山陽の頬や顎、額や鼻先まで東海道のキスは広がった。
「ご機嫌だね。ジュニア」
「ええ。キスの日ですから、一杯するんです。キス」
クスクスと笑ってまた一つ、山陽の唇にキスを落とした。
「なら…俺からもお返しさせて?」
「キスの日ですから……いいですよ」
山陽からのお返しのキスを受けた東海道から、そのまたお返しのキスをして…と、一晩中キスを続けた。
ーおわりー
寝る。おやすみ←
あ。おたんじょーびおめでとーございます。
[1回]
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