続きをちょこっと足してみました。
でも、全然途中でぶった切られてます。
それでもいいよ!という心の広い方は、続きからどうぞです。
ゆっくりと綻んだ所に、舌を差し入れれば、息苦しいのか山陽が頭を振って東海道の口づけから逃れようとした。
山陽が起きだす前にと、彼の寝間着に手を伸ばしたところで、山陽の意識が眠りの淵より戻り、閉じられた瞼が開く。
「…え?な、んじゃ」
「おはようございます。山陽新幹線」
暗闇の中、誰かが自分の上に跨っている事だけが確認できるが、その声を聞いても山陽には誰だかわからない。
どこかで聞いたことはあるのだが、夜中と言う事に配慮してなのか、潜められた声は、さらに相手の正体を不明としている。
「誰」
「東海道本線です」
「とうかいどぉほんせ…ん」
「はい。夜分に失礼しております」
山陽に跨ったままだが、東海道は律儀に頭を下げた。
寝起きの動かない頭でこの状況がおかしいとはわかる。
「………なんで?」
「話せば長くなりますが、上層部から、貴方と一夜を過ごせと申し付けられました」
「俺と、一夜をね……はぁ?なんじゃと」
がばりと、腹筋を使って起き上がろうとする山陽の肩を押さえた。
「驚かれるかもしれませんが……貴方を上司と迎える私との儀式だと思って、しばらくの間お付き合い下さい」
そう言った東海道は、再び山陽の唇に自分のそれを重ねる。
まるで、拒絶の言葉を言わせないかのように……
これ以上は……これ以上は。誰かっ!!!本気で、誰か!!!!
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